松田元太くんの担当を降りた話。
自担が干されるということ。
自担の存在が最初からいなかったかのように番組が進んでいく怖さ。
自担がいなくても番組が成立していることに気づいたときの恐ろしさ。
最初からずっと干され続けたわけじゃない
何なら入所したときからつこの間までずっとずっと推されてた。
Jr.の番組に頻繁に呼ばれ、少クラでもシンメと一緒にフレッシュJr.として紹介されて、二人でスワンソングを歌って、31のCMにも出て、Sexy 松として曲も出して、ガチャにも出た。
私は元太くんの未来は明るいものだと信じて応援することを決めた。
デビューするまで応援しよう、元太くんが夢をかなえる姿をこの目で見たい、ただただそれだけだった。
元太くんが干され始めたとき、元太くん自身が一番困惑しているのが伝わってきた。
「え、俺の立ち位置ここなの?」「ここと同じラインなの?」
そんな声が聞こえてくるようだった。
私だって困惑した。信じられなかった。意味が分からなかった。
だから少クラにいっぱい要望メールを出した。少クラで元太くんの団扇を持ち続けた。あらゆるドル誌に要望、感謝のハガキを出した。元太くんに励ましの手紙を送った。
それでも何も変わらなかった。
個人的に一番きつかったのは去年のクリエ。
2015年にはメインとして出演してソロ曲まで歌ったのに、まさかのバック。
「今日がスタートです。」
そう言ってくれた日から1年が経ってた。
バックとして出るくらいなら出ないほうがマシだと思った。
出演者として名前すら挙がらないなんて、舞台班のバックなんて。
何も信じたくなかった。
夏は天才と並んで名前があった。
グループに所属してる子たちしか名前がないなか、松松の名前があった。
純粋にうれしかった。
無邪気な時間は過ぎやすくを歌う元太くんは、今にも消えてしまいそうなくらい儚く見えた。
秋はジャニフワ、松松森継目黒で同じラインとして。
ヒンデンブルクでの演技、元太くんがずっとずっと言ってた「演技をやりたい」っていう気持ちが本当に伝わってきた。
はじめてのフォトセットが出て、たぶん松松担に限らずほかの無所担もみんな頑張っていたと思う。
自担の需要を数字で示したい、少しでも多く売れることで自担に喜んでほしい。
みんな思うことは同じだったと思う。
そのあとSHOCK出演が決まった。
私が元太くん担を降りるのかもしれないとなんとなく考え始めたのはこの時だった。
とにかく元太くんのSHOCK出演が嬉しくなかった、というか嫌だった。
だって私が思い描いていた元太くんの未来とはあまりにも違う。
私は元太くんに舞台班になってほしいわけじゃない。
今SHOCKに出ることは、ただでさえこのグループ競争時代に無所属な松松にとって今以上に不利な状況になるだけ。
踊りが上手な子が、演技が上手な子が報われるような単純な事務所じゃない。
干される中できっと元太くんはいろんなことを考えたと思う。
もっと踊れるようになれば、もっと歌を練習すれば、演技を身につければって。
でもたぶん違う、そうじゃない。
元太くんがいくら踊りや歌や演技のスキルをあげようとたぶん事務所の人たちは気にも留めない。
もう元太くんくらいの年代の子には興味がないんだと思う。
いつの間にか元太くんは高校3年生、18歳になっていた。
もうフレッシュJr.でもない、ただの無所。
元太くんは何も悪くない、ただ運がなかった。
それだけのことなんだろうなと思う。
もう元太くんのいない少クラにもだいぶ慣れた。
冷静になって見ると、もうここには元太くんの入るスペースなんてない。
グループに入れば勝ちではない、でもグループに入れない限り居場所はない。
今のJr.にとってはグループに所属することが第一の関門だと思う。
私は弱い人間だから、もうこれ以上必死に頑張る元太くんとその努力や期待を裏切る事務所を見たくない。
だから逃げた。
今はグループに所属しているJr.の一人を応援している。
グループに所属したらしたで、その中で埋もれないようにみんな必死だ。
少クラの出番、オリジナル曲の数、クリエの当日券の人数。
すべてにおいて競っていかなければいけないことで苦しいなと思うこともあるけれど、何より競う相手がいること、一緒に戦える仲間がいることの有難さを痛感する。
グループを、メンバーを心から信頼して愛している今の自担のことを精いっぱい応援したい。
だってジャニオタは趣味だから。娯楽だから。
楽しく応援できる人を選んだことに対して後悔はしていない。
私に元太くんを応援し続けられる強さがあればよかったなと思ったりもするけれど。